等速直線運動とは?速度の公式で問題は解ける!

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物理では、物体の運動の法則について学びますね。
直線上を転がったり、上から落としたり、投げ上げたり、色々なパターンの運動がありますよ。

 

その中で、はじめに出てくるのが、『等速直線運動(とうそくちょくせんうんどう)』(または『等速度運動(とうそくどうんどう)』)です。

 

「『とうそくちょくせんうんどう』って、何なんですか?3回続けて言ったら、舌を噛みそう」
ええ、舌を噛んだことがありましたよ・・・。

 

でもね、ただの早口言葉ではありませんよ。
物体の運動の様子を、そのまんま表しているんですね。

 

つまり、『等速直線運動』はその名の通り、

物体がずーっと一定の速度で直線上を進む運動

というわけです。

 

ところで、なぜはじめに『等速直線運動』について考えるのでしょうか?
それは、一番シンプルな運動だから、物理の入口としてピッタリなんです!

 

等速直線運動とは

『等速直線運動』は、「物体がずーっと一定の速度で直線上を進む運動」と言いましたね。

 

まあ、現実にこんな都合の良い運動はほぼありません。
平均の速度と瞬間の速度の記事でもお話しましたね。

 

あなたが家から買い物に行くときを思い出してみてください。
途中で止まったり、ゆっくり歩いたり、小走りで急いだり、速度がコロコロ変わるでしょう?

 

でも、物理ではごちゃごちゃ複雑な現象をいきなり扱うことはないです。
まずはシンプルなモデルから考えていくんですよ。

 

なので、『等速直線運動』は、物理の基本になる大事な運動なんです。

 

さて、「ずーっと一定の速度」とは、物理学的にどんな意味でしょうか?
「速度」には、「〇〇の速度」と「△△の速度」の2種類がありましたよね?

 

そう、「ずーっと一定の速度」とは「平均の速度」も「瞬間の速度」も同じということですよ。
ですから、等速直線運動の問題では、単に「速度」について考えればいいんです!

 

図1 等速直線運動

 

速度v(速度を表す”velocity”の頭文字)を求める公式は覚えていますか?
速度v=(変位Δx)÷(時間Δt)でしたね(Δ(デルタ)は変化量を表すギリシャ文字)。

 

あやふやになっていたら、こちらで復習しておきましょう。

 

例えば、図2のような等速直線運動の速度を求めてみましょうか。

 

図2 等速直線運動

 

時刻t0=0 sで位置x0=0 mからx軸上正の向きに転がりはじめたボールが、

t1=1.0 sでx1=1.0 m、
t2=2.0 sでx2=2.0 m、
t3=3.0 sでx3=3.0 m、
t4=4.0 sでx4=4.0 m、

と一定の速度で進んでいますね。

 

等速直線運動では「平均の速度」も「瞬間の速度」も同じですから、どこの区間を使って速度を計算してもOKですよ。
t1=1.0 sからt4=4.0 sの区間を使って、速度を計算してみましょう。

 

速度v=(変位Δx)÷(時間Δt)=\(\frac{{x}_{4}-{x}_{1}}{{t}_{4}-{t}_{1}}\)=\(\rm\frac{4.0 m-1.0 m}{4.0 s-1.0 s}\)=1.0 m/s

正の値なので、速度はx軸正の向きに1.0 m/s(メートル毎秒)ですよ。

 

「1.0 m/sって有効数字2桁ですよね。問題文に0 sと0 mって有効数字1桁の数値もあるけどいいの?」
と思った人はいませんか?
いいところに気づきましたね!

 

「0」と書かれている数値は、厳密に「0」なんですよ。
0 sや0 mと書いたけど、実は0.0001 sや0.00000001 m、のような不確かさを含んでいないのです。

 

なので、「0」の有効数字は考えなくていいですよ。
「0」以外の数値の有効数字が2桁なので、計算した速度も有効数字2桁で答えましょうね。

 

さて、理解を深めるには問題を解くのが一番ですよ。
一緒に例題を解いてみましょう!

 

例題で理解!

例題1
ある物体がx軸上の正の向きに等速直線運動している。
時刻t0=0 sに位置x0=0 mを通り、時刻t1=3.0 sに位置x1=9.0 mを通過した。
この物体の速度は何m/sか求めよ。

 

物体の速度を計算しましょう、という問題です。
さて、問題文だけ眺めていても、どこから手をつけたらいいのかな?と迷っちゃいますよね。

 

物理の問題を解くコツは図を描くこと、です!
図を描くと、何が起きているのか分かりやすくなりますよ。

 

「物体」と言えば、〇や□で表すことが多いですね。
〇を使って問題文を図にすると、こんな感じです。

 

図3 例題1の等速直線運動

 

この図を見ると、変位Δxx1x0=9.0 mを時間Δtt1t0=3.0 sかけて進んだことが分かりますね。

 

ですから、

速度v=(変位Δx)÷(時間Δt)=9.0 m÷3.0 s=3.0 m/s

等速直線運動の速度は3.0 m/sだったわけです。

 

次はこの問題にチャレンジしましょう!

 

例題2
ある物体が、x軸上の正の向きに対して速度-2.5 m/sで等速直線運動している。
時刻t1=1.0 sに位置x1=4.0 mを通過した。
時刻t2=3.0 sに物体がいる位置x2を求めよ。

 

この問題は、速度が分かっていて、時刻t2=3.0 sの物体がいる位置x2を求めたいのですね。
ただし、「x軸上の正の向きに対して速度-2.0 m/s」と書いてありますよ。

 

速度が負の値ということは、x軸上の負の向きに等速直線運動というわけです。
このことを踏まえて図を描くと、こうなりますよ。

 

図4 例題2の等速直線運動

 

t2=3.0 sに物体がいる位置x2は、2段階に分けて求められますよ。

t1=1.0 sからt2=3.0 sまでの変位Δxを求める。
Δxx2x1より、x2Δxx1としてx2を求める。

 

t1=1.0 sからt2=3.0 sまでの変位Δxを求める。

変位Δxは、今まで使ってきた式を変形すれば計算できます!
速度v=(変位Δx)÷(時間Δt)から、変位Δx=(速度v)×(時間Δt)となりますね。

 

速度vは-2.5 m/s、Δtt2t1=3.0 s-1.0 s=2.0 sですから、

Δx=(-2.5 m/s)×(2.0 s)=-5.0 m

答えが負の値なので、「x軸上負の向きに5.0 m進んだ」というわけですね。

 

Δxx2x1より、x2Δxx1としてx2を求める。

x2Δxx1=-5.0 m+4.0 m=-1.0 m

t2=3.0 sに物体がいる位置x2は-1.0 mですね。

 

 

等速直線運動はどんな運動か、そして問題を解くコツは分かりましたか?
それでは、理解度チェックテストを解いてみましょう!

 

等速直線運動理解度チェックテスト

【問1】
時刻t0=0 sのときx0=6.0 mの位置にあった物体が、x軸上の正の向きに対して-3.5 m/sの一定の速度でx軸上を運動している。

(1)時刻t1=2.0 sのときの物体の位置x1を求めよ。
(2)時刻t1=2.0 sからt2=4.0 sまでの変位Δxを求めよ。

解答・解説を見る
【解答】
(1)-1.0 m (2)-7.0 m

【解説】
問題文の内容が分かるように図に描いてみる。

(1)

 

t0=0 sからt1=2.0 sまでの変位は、(-3.5 m/s)×(2.0 s)=-7.0 mである。
物体はt0=0 sのときx0=6.0 mにあったので、これにt0=0 sからt1=2.0 sまでの変位を足すと、t1=2.0 sのときの物体の位置x1になる。
x1=6.0 m+(-7.0 m)=-1.0 m

 

(2)

 

t2=4.0 sのときの物体の位置をx2とすると、t1=2.0 sからt2=4.0 sまでの変位Δxx2x1となる。
t0=0 sからt2=4.0 sまでの変位は、(-3.5 m/s)×(4.0 s)だから、
x1=6.0 m+(-3.5 m/s)×(4.0 s)=-8.0 m
Δxx2x1=-8.0 m-(-1.0 m)=-7.0 m

 

まとめ

今回は、等速直線運動についてお話しました。

 

等速直線運動は、

  • 物体が一定の速度で直線上を動く運動
  • 問題を解くコツは図を描くこと

 

等速直線運動は、物理で一番シンプルな基本の運動です。
物体の速度や位置の求め方や、図を描いて問題を解くコツをしっかり身につけておきましょうね。

 

次回は、等速直線運動のグラフやグラフを使った問題の解き方についてお話しますよ。
こちらへどうぞ。

 

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