『熱力学第1法則』のポイントの一つが、「熱の一部を仕事に変えることができる」ということでしたね。
この発見が、人間の生活を大きく発展させたのです。
熱が生み出す仕事は、人間に比べて圧倒的なパワーがあったのですね。
ですから、科学者たちは熱を仕事に変える装置である『熱機関(ねつきかん)』の技術を懸命に研究・開発しました。
そのおかげで、人間が重労働をしなくても、重い物を運んだりたくさんの製品を作ったりできるようになったわけですね。
分かりやすい例が、歴史の授業で出てきますよ。
18世紀後半に起こった産業革命です。
さて、産業革命と言えば必ず出てくる装置がありませんか?
そう、「蒸気機関」です。
石炭を燃やした熱で発生した蒸気を使ってものを動かす蒸気機関は、『熱機関』の一つなんですよ。
身の周りにある代表的な熱機関を挙げてみましょうか。
- 蒸気機関車
- 自動車などのガソリンエンジン
- トラックや船舶などのディーゼルエンジン
- 発電所の蒸気タービン
などがありますよ。
熱機関のおかげで快適な生活ができていることが良く分かりますね。
では、生活に欠かせない熱機関の仕組みについて、詳しく見ていきましょう。