力のつり合い

力の合成と分解とは?力のつり合いのポイントは合力が0!

物理学での『』の定義は、この2点でしたね。

 

  1. 物体を変形させる原因となるもの
  2. 物体の運動状態を変化させる原因となるもの

 

そして、力は大きさと向きを持つベクトル量なので、矢印で表せます。
力の大きさ・向き・作用点のことを「力の3要素」と言うのでしたね。

 

さて、力は矢印で表せるので、数学のベクトルと同じように、力を合成したり分解して考えられるようになりました。

 

なぜ、そんなことをするのでしょうか?

 

まとめて1つの力としたり、力を2方向に分けて考えた方が、力を受けた物体の運動を調べるときに便利だからなんです!

 

今回は、力の合成と分解の方法や、力のつり合いについて見ていきましょう。

 

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摩擦力とは?静止摩擦力と最大摩擦力と動摩擦力の関係!

今回は、『摩擦力(まさつりょく)』について学びましょう。
物体と接する面との間に働く『接触力(せっしょくりょく)』の1つですね。

 

摩擦力』と言えば、荷物を押して動かしたいのに床との摩擦で動かない、とか、すべり台との摩擦でスムーズにすべらない、なんてことが思い浮かびませんか?

 

摩擦力は物体の動きを妨げるやっかいな力というイメージがあるかもしれませんね。
でも、もし摩擦力が無かったら?

 

人間は歩くことができず、鉛筆で文字を書くこともできず、自転車や自動車のタイヤは空回りして進まず、ブレーキだって使えなくなりますよ。

 

摩擦力は、やっかいものどころか、私たちの生活に欠かせない力なのですね。
当然、物理現象を考えるときにも必要不可欠な力です!

 

物理学では、『摩擦力』を3種類に分けて考えますよ。

 

  • 物体を押しても静止しているときの摩擦力が『静止摩擦力(せいしまさつりょく)
  • 物体が動き出すときの摩擦力が『最大摩擦力(さいだいまさつりょく)
  • 物体が動いているときの摩擦力が『動摩擦力(どうまさつりょく)

 

それから、摩擦力は力なので単位は[N](ニュートン)ですね。

 

それでは、『摩擦力』について見ていきましょう!

 

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弾性力とフックの法則!ばね定数の求め方と単位!

今回は、『接触力(せっしょくりょく)』の1つである『弾性力(だんせいりょく)』について学びましょう。

 

弾性力』の身近な例と言えば、ビヨーンビヨーンと伸び縮みするばねですね。

 

ばねを伸ばすと縮めようとする力が働きますし、縮めると伸びようとする力が働きますね。
このもとに戻ろうとする力が『弾性力』なんですよ。

 

弾性力の面白いところは、物理では珍しく、力の大きさが目に見えるところですね。
ばねの伸びる長さや縮む長さとして見えることを利用したのがばね秤ですよ。

 

さて、ばねを触ったときのことを思い出してみましょう。
手元にあったら、伸び縮みさせてみてくださいね。

 

ばねを伸ばせば伸ばすほど、縮めれば縮めるほど、もとに戻ろうとする力が強く感じられませんか?

 

ばねの伸び縮みの長さと『弾性力』の大きさには関係があるのです。
それが、『フックの法則』ですよ。

 

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作用反作用の法則!力のつり合いとの違いとは?

今回は、『作用反作用の法則(さようはんさようのほうそく)』を取り上げますね。

 

中学校の理科でも習うので、聞いたことはあるでしょう。

 

空気を押しても手応えは感じませんね。
窓につるしたカーテンを押すと少し手応えを感じます。
部屋の壁を押すともっと強い手応えがありますね。

 

あなたが手応えを感じるのは、押したものから押し返されるからです。
押すだけでなく、例えば重い物にロープをつけて引っ張るときも抵抗するような力を感じますよね。

 

このように、押すと押し返され、引っ張ると引っ張られることを『作用反作用の法則』と言いますよ。

 

この法則は、2-12-2で学んだ『力のつり合い』とごっちゃになりやすいのです。
この違いも理解していきましょうね。

 

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重力と垂直抗力と張力!作図とつり合いの式のポイント!

今回から、物体に働く色々な力について具体的に学んでいきましょう!

 

』とは、物体を変形させたり運動の速度や向きを変えるものでした。
つまり、物体の運動を調べるためには、物体に働く力を正確に知る必要があるんですよ。

 

そして、力は大きさと向きを持つベクトル量なので矢印で表せます。

 

そこで、「大きさ・向き・作用点」を表せる矢印を使って、目に見えない力を分かりやすく表すことにしたわけですね。

 

これで、物体に働くどの力とどの力がつり合っているか?ということが見えやすくなり、運動の仕組みが分かるようになりました。

 

ここでは、物体が地球から受ける『重力(じゅうりょく)』、面から受ける『垂直抗力(すいちょくこうりょく)』、糸やひもから受ける『張力(ちょうりょく)』、これらの力のつり合いについて詳しく見ていきましょう。

 

重力』『垂直抗力』『張力』は力なので、単位は[N](ニュートン)ですよ。

 

力を表す矢印や力のつり合いについて忘れていたら、先にこちらで復習しましょう!

 

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