冷たいものを触ったあとや寒い日には、手がすっかり冷えてしまいますね。
そんな時、思わずやってしまうことがありませんか?
そう、手をこすり合わせますよね。
すると、手がだんだん温まってきます。
さて、どうしてでしょう?
昔の科学者たちも懸命に考えました。
そして、こんな結論にたどりついたのです。
「手をこするという運動エネルギーが熱エネルギーに変わったんだ!」
「エネルギーはどこかに逃げずに、別のエネルギーに変身することができるんだ!」
熱エネルギーをものを動かすエネルギーに変身させて動かしているのが蒸気機関車なんです。
石炭を燃やして熱を得てお湯を沸かすと水蒸気が発生しますよね。
水が水蒸気になると、体積は約1700倍に膨張して機関車のピストンを押します。
その力で機関車の車輪を動かし、列車を引っ張っているのです。
あんな重いものを動かすエネルギーを生み出せるなんて、ビックリですよね。
熱エネルギーはどこにも逃げずに、ものを動かすエネルギーなどに形を変えていることが分かりましたね。
これが『熱力学第1法則』の大事なポイントです。
固体・液体・気体の全てで成り立ちます。
ただし、固体や液体は熱をもらっても体積が大きく変わらないので、法則の例として分かりにくいのです。
ですから、体積変化が分かりやすい気体を使って、『熱力学第1法則』を理解していきましょう。